「魚愁」
著者:小田淳 著
森羅万象の力に、人間が挑んだとき。触れてはいけないものに、人間が触れたとき。取り返しがつなかくなる前に、人間がやるべきことは・・・
腐葉土化されていく都会での仕事を捨てた私は、釣場管理人の職を得て、大自然の中で生き始める。太陽の輝き、清らかな水、精錬な渓谷のみを住み処とする魚たちと生きていくうちに、鱒、岩魚など養殖の中ではもっとも難しいといわれる渓流魚の養殖に挑むことに。しかし、娘と妻を相次いで亡くし、失意の底に落とされた私を待っていたものは。釣り文学の第一人者が大自然からの戒めを警告する。